ミクロネシアは謎の地域です。そのトライバルタトゥーのデザインは非常にバラエティーに富んでいます。さほど大きなエリアでもなく、各島々の合計陸地面積も小さく、人口も少ないこの地に一体なぜこれほどまでの多様性が存在しているのか。人類学の調査が遅れている地域でもあり、参考とする資料が少ないのですが、それはおそらくはその地理的条件によるものでもあるでしょう。
フィリピン、メラネシア、ポリネシアの3方向からそれぞれの人が流れ込んだことによって、隣り合った島どうしでも全く異なった社会システムや住民のルックスだったりという複合的な文化が成り立っているわけです。タトゥーデザインでは、ラインワークを紡ぐ様に広げて行くタイプはミンダナオ、カリンガなどのフィリピンの系統、まったりと黒の塗りの面積をとるタイプはマルケサスを中心としたポリネシアの系統でしょう。これらがあちこちに混在しているという状況です。
この地域のトライバルタトゥーとして世界的に最も知られているものはヤップ(yap)とマリアナ(mariana)諸島の総身彫りパターンですが、これらのデザインなどはフィリピン系統とポリネシア系統の実にバランスのとれたミックスとなっています。
ちなみにヤップでトライバルタトゥーが始まったのはなんと19世紀に入ってからであり、当然これはヨーロッパ人による接触よりもはるか後代のことで、ほかの地域の歴史とあべこべになっているところなどもやはり謎めいていますね。
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引用
著書:「traibal tattoo designs from the americas 」出版:mundurucu publishers
著書:「traibal tattoo design」出版:the pepin press
著書: 吉岡郁夫「いれずみ(文身)の人類学」出版:雄山閣
参考文献
著書:「THE WORLD OF TATTOO」Maaten Hesselt van Dinter著 KIT PUBLISHER
著書:「世界民族モノ図鑑」明石書店
著書:「EXPEDITION NAGA」 著者:peter van ham&jamie saul 出版:antique collectors, club
著書:「MAU MOKO The World of Maori Tattoo」Ngahuia Te Awekotuku with Linda Waimarie Nicora
著書:「縄文人の入墨」高山純, 講談社
著書:「TATTOO an anthropology」MAKIKO KUWAHARA, BERG
著書:「GRAFISMO INDIGENA」LUX VIDAL, Studio Nobel